杞憂 [慣用句・いいならわし・ことわざなど]
杞憂(きゆう)
この言葉を使ったことはありますか。
「心配事があって、それが杞憂であってくれればいいのに」
というときに使います。
杞国に人の有り。天地の崩墜して身寄る所なからんことを憂えて、寝食を廃する者あり。
(杞の国に天地が崩れて身の寄席場所がなくなるんではなかろうかと考えて眠れず食事も取れなくなる人がいた。)
中国の方は見事なまでに大げさな例を引き合いに出すことがありますね。思わずにやりとしながら…
世の中に今起きていること、さまざまな小さな出来事が気になる今日この頃です。
悪い想像ばかりがおもいうかぶのですが、ただの杞憂であってくれればいいですね。
詩を作るより田を作れ [慣用句・いいならわし・ことわざなど]
詩を作るより田を作れ(しをつくるよりたをつくれ)
詩人がきいたら怒られそうないいまわしですね。
詩を作るほどの暇な時間があったら役にも立たないことをやっていないで、田を耕しなさい。つまり生産にかかわるべきだと教えます。こうすることによって生活を少しでも、安定させたい、そんな庶民の困窮振りがうかがえますね。
碁を打つより田を打て(ごをうつよりたをうて)
という類語もあります。
首くくりの足を引く [慣用句・いいならわし・ことわざなど]
首くくりの足を引く(くびくくりのあしをひく)
首をくくって自分から命を絶とうとしている人の足をひっぱっるさまを言います。
怖いですね。
他人が死のうと苦しもうと関係ない自分のことしか考えない人のことをこんなふうに言います。周りにいるような気がしますね。今の世の中、こうでもしなければ生き残っていけない。そう確信しているのかもしれません。
鳶 [慣用句・いいならわし・ことわざなど]
天気のいい日などに空をゆうゆうと飛んでいる鳶を見かけることがおおくなりました。
気持ちよさそうですね。
鳶が鷹を生む(とんびがたかをうむ)
鳥の身分にも上下がある。鳶は死んだ動物などをあさって食べる。それにひきかえ鷹は「鷹狩り」などに使われたりする高貴な鳥。
人間の発想でこういう風に解釈したのですね。
転じて、平凡な親から優れた子が生まれたことをこのように言います。
鳶に油揚げをさらわれる(とんびにあぶらあげをさらわれる)
うっかりしている間にだいじなものを横から思いもしない者に奪われてしまうことです。
鳶は人家の近くにいて地上にあるご馳走を狙っているのですね。
あなたのそばにも鳶はいるのかもしれませんね。