思えば
あれから、もう半年になります。
あの東北でおきた大きな地震は、世の中の観念をひっくりかえしてしまいました。
今まで普通にできていた事ができなくなって、便利なことが実は自分たちの首を絞めて行くことになってしまう、大きな不安の上にHUKUSIMAの人々は今を生きています。
自分のふるさとが、何十年も住めなくなってしまった悲哀。泣いても泣ききれないことですね。
昔通ったことのある常磐線の夜の森という駅の辺り。
先祖のお墓、または先に旅立った我が娘の墓にも参ることのできないおばあちゃんがいます。
近づくことは許されないといいます。
それを聞いて、私は益々気分が落ち込みます。
気分は落ち込んでも私はそれでも生きています。
こんな不安な気持ちをおおっぴらに吐露できないでいる私です。
一度広げた間口は、なかなか元に戻せないと言います。
便利でスピードのある生活を、いつから日本人は好むようになったのでしょうか。
図らずも私は「愛別離苦」について三月八日にここに記事にしています。